I_Construction研究開発活動実績一覧

【01】委員会・研究会等

委員会・研究会等

委員会・研究会名称 時 期 委嘱 他
国土交通省平成27年度政策課題解決型技術開発
「中小零細建設業を対象にする映像を活用したvalueCIMの開発」F/S研究
平成27年度 (研究代表者)
須田清隆
国土交通省平成27年度政策課題解決型技術開発
「中小零細建設業を対象にする映像を活用したvalueCIMの開発」R&D1年目研究
平成28年度 (研究代表者)
須田清隆
国土交通省平成27年度政策課題解決型技術開発
「中小零細建設業を対象にする映像を活用したvalueCIMの開発」R&D2年目研究
平成29年度 (研究代表者)
須田清隆
(一財)日本建設情報総合センター研究助成制度
「映像を活用した統合型データモデルの研究」
平成27年度 (研究代表者)
須田清隆
(一財)国土技術研究センター
「工事記録映像活用研究会」
平成28年度 (研究代表者)
須田清隆
(一財)国土技術研究センター
「工事記録映像活用研究会」
平成29年度 (研究代表者)
須田清隆

 

 

研究成果発表等(予定を含む)

  ①原著論文
(査読あり)
②原著論文
(査読なし)
③原著論文を
除く紙上発表
④その他 合計
国内 18 29
国外
合計 18 29


①原著論文(査読あり)の発表について

論  文  名  等
時 期 刊 行
共著「中小零細建設業を対象にする映像を活用したCIMの開発」日本機械化協会 平成27年 建設施工と建設機械シンポジウム論文集
共著「映像を活用した統合型データモデルの研究」 平成27年12月 (一財)日本建設情報総合センター第14回 研究助成事業成果報告会


②原著論文(査読なし)の発表について

論  文  名  等
時 期 刊 行
可児憲、須田他「中小建設業における知財集約を目的にする建設CIMの展開に関する報告」 平成26年度 土木学会中部支部発表会
可児憲、須田他「中小零細建設業における知財集約を目的にする建設CIMの展開に関する報告」 平成27年度 土木学会全国大会第70回年次学術講演会
渋谷、須田他「タイムラプス映像から読み取れる施工属性情報に関する検討」 平成27年度 土木学会全国大会第70回年次学術講演会
可児純、須田他「高齢技術者のコミュニケーションリスクの低減を目的にした映像利用の効果」 平成27年度 平成27年度土木学会中部支部発表会
舟橋、須田他「中小零細建設業を対象にする映像を活用したCIMの効果検証」支部技術賞候補ノミネート 平成27年度 平成27年度土木学会中部支部発表会
可児純、須田他「映像を活用したリスクコミュニケーションの効果について」 平成28年度 土木学会全国大会第71回年次学術講演会
舟橋、須田他「中小建設業における映像活用の有効性に関する研究」 平成28年度 土木学会全国大会第71回年次学術講演会
薄木、須田他「工事現場における映像CIMの利用に関する報告 平成28年度 土木学会全国大会第71回年次学術講演会
虫鹿、須田他「高架橋橋脚工事における映像を活用したCIMの有効性」 平成28年度 土木学会全国大会第71回年次学術講演会
須田「映像を活用した統合型データモデルによる施工管理技術」 平成29年2月 第60回(平成28年度)北海道開発技術研究発表会
可児純他「映像を活用した施工の振り返りとコミュニケーションに関する実験的考察」 平成28年度 平成28年度土木学会中部支部発表会
可児憲他「道路拡幅工事における映像を利用した情報化施工に関する報告」支部技術賞候補ノミネート 平成29年度 平成28年度土木学会中部支部発表会
小浦場他「画像を活用した3次元化・数量化」 平成29年度 土木学会全国大会第72回年次学術講演会
本田他「画像から作成した点群によるメッシュ生成」 平成29年度 土木学会全国大会第72回年次学術講演会
黒河他「高速道路補修工事における映像利用の効果について」 平成29年度 土木学会全国大会第72回年次学術講演会
高橋他「山岳工事における映像を活用した施工管理手法の検証」 平成29年度 土木学会全国大会第72回年次学術講演会
可児憲他「映像情報のによる数値化に関する報告」 平成29年度 土木学会全国大会第72回年次学術講演会
可児純他「都市土木における映像利用による公衆災害予防」 平成29年度 土木学会全国大会第72回年次学術講演会


③原著論文を除く紙上発表について(主要雑誌・新聞等)

雑   誌   名  等 時 期 刊 行
日経コンストラクション 平成28年6月 日経BP社
月刊JACIC news 「助成研究報告会(1)」 平成29年1月号 一財)日本建設情報センター
月刊JACIC news 「助成研究報告会(2)」 平成29年2月号 一財)日本建設情報センター
月刊JACIC news 「助成研究報告会(3)」 平成29年3月号 一財)日本建設情報センター


④その他
(シンポジウムにおけるパネラーとしての発表や、ポスターセッションなど)

発   表   会   名 時 期
建設技術フォーラム パネラー
国土交通省関東地方整備局 
平成27年11月26 日
平成27年度 建設施工と建設機械シンポジウムポスターセッション「中小零細建設業を対象にする映像を活用したCIMの開発」日本機械化協会  平成27年12月1,2日
第14回 研究助成事業成果報告会ポスターセッション
「映像を活用した統合型データモデルの研究」(一財)日本建設情報総合センター
平成28年11月15日
第60回(平成28年度)北海道開発技術研究発表会 ポスターセッション
「映像を活用した統合型データモデルによる施工管理技術」 北海道開発局
平成29年2月15、16日
I-Construction実践セミナー 講演
「生産性向上への一手、建設現場のICT活用最前線」日経コンストラクション
2017年5月24日


 

2018年05月01日

【02】<事例1>道路拡幅工事(情報化施工への適用)(1)工事概要

(1)工事概要

国土交通省中部地方整備局発注
41号名濃バイパス道路建設工事 (可児建設㈱ 小牧市)
国土交通省中部地方整備局発注41号名濃バイパス道路建設工事は、慢性的な交通渋滞が発生している国道41号の交通容量の拡大による渋滞緩和、高速道路インターへのアクセス性の向上を目的とした6車線化拡幅事業であり早期の工事完了が求められた。

試行工事においても、現国道の供用を前提に大幅な工期短縮が求められ、夜間工事の実施や工事の輻輳化及び複雑化の中で、確実かつ安全な施工管理を求められていた。

本事例は、道路拡幅工事に関して、国道を供用しながら片側一車線を盤下げ掘削する施工(図1参照)において、アンダーボックスに面し、最大幅約3Mの根入れ欠損部を複数有する土留め壁(図2参照)の挙動を、映像及び計測により把握・管理し対応する情報化施工についてまとめている。


図1 施工手順図(鋼矢板の設置から掘削盤下げ)



図2 鋼矢板土留め壁側面図(根入れ欠損部補強


 

 

2018年05月01日

【03】<事例1>道路拡幅工事(情報化施工への適用)(2)適用した研究成果

(2)適用した研究成果

映像を活用した情報環境の基本構成
①タイムラプス映像を撮影収録する装置
②リアルに映像を確認できるweb化 及び
③映像情報の集積装置)に計測装置
を組み入れ実証実験

 



映像cimの活用目的

土留め壁の安全対策としてアンカーによる補強方法など検討したが、道路構造物としての建築限界や工程的制約からアンカー補強方法の選択は困難と判断された。

本事例での映像cimの活用目的は、道路交通状況や施工状況を映像で観察・記録するという映像cimに計測システムを組み入れて、鋼矢板の許容ひずみ1000μに対するヒズミの計測結果とヒズミを発生する要因になっている施工状況や交通状況を映像にて管理し、土留め壁の安全性を評価し、必要に応じて補強策の決定な迅速な意思決定を期待したものである。

 
2018年05月01日

【05】<事例1>道路拡幅工事(情報化施工への適用)(4)映像の活用事例と効果

(4-1)映像の活用事例


ヒズミに異常値発生



映像により要因分析



発生要因から補強対策を検討


(4-2)映像の活用効果

タイムラプス映像で記録されているため、施工時に課題が生じた場合にジャストポイントの画像分析が出来たことで、工事を中断する事なく効果的な補強対策などの策定など受発注者間の合意形成を早めたことは研究成果として評価できる。


2018年05月01日

【06】<事例2>高速道路補修事業(1)工事概要

(1)工事概要

平成27年度今治管内舗装補修他工事 (㈱愛亀(松山市)
平成27年度今治管内舗装補修他工事(西瀬戸自動車道Kp37.420~37.589)は、大島大橋側径間、アンカレイジ及び宮窪橋において、舗装補修及び床版防水を行うとともに、宮窪橋の伸縮装置取替を行うものである。
また、大島南ICにおいて、舗装補修を行うものである。


車線規制の状況



しまなみ海道 大島大橋


2018年05月01日

【08】<事例2>高速道路補修事業(3)映像CIMの活用目的

(3-1)映像CIMの活用目的

①日常での映像管理による道路交通や生活通路への工事現場による渋滞発生や交通事故などの未然防止
本工事は、片側交互交通規制時が多く、交通規制による交通障害を日々映像による検証をして、現状に対応したガードマンの配置や規制の案内方法等、工事管理を行う。 
交通保安要員の片側交互交通規制方法及び、工事用車輌の規制内への進入及び規制外への退出時の誘導と規制内での工事用車輌の誘導・作業員の安全確保及び通行車輌に対して注意喚起状況を記録する。

②日常の映像利用による齟齬の無いコミュニケーションにより、手戻りが少ない無駄のない作業の徹底による低炭素など環境負荷の低減
前日に撮影された映像を、毎朝の現場の打ち合わせなどコミュニケーションに活用し、日々の施工の進め方や安全の徹底など、誤解や思い込みの無い職場づくりを行い、非効率や不具合作業を低減させ、施工の効率化に繋げます。 
施工の効率とともに資機材計画など最適投資や、現場内でレスペーパー化や、作業時間の厳守など、建設作業のCO2発生など環境負荷の低減に努めていく。
定期的に行う現場作業員への安全教育には、その都度映像を持ってコミュニケーションを進め、具体的なリスクの理解とその対応についての共通認識をもつことで現場の安全意識や行動を徹底させる。
現場の映像を本社の安全責任者と品質証明員が、日常的に確認することで、現場の担当者以外の視点で、現場の安全、品質への対応修正などについて現場へのコミュニケーションの活性化により多面的管理の徹底により安全性の向上と高い品質向上を図る。

③工事全般の品質管理など施工の妥当性の証明
定点カメラと移動カメラを活用して工事全般に限られた立会いや検査を、補う上で映像およびサーモグラフ画像などにより施工品質や材料品質を確認し、日常的な品質管理を実施する。 
撮影した映像は、映像CIMのデータベースで収録することで、容易に時系列や工種別に、その記録を閲覧できるように情報の共有性を高め、今後の施工技術に活用できるように知財化する。


(3-1)映像活用効果

本工事では、ネットワーク映像以外に、ドライブレコーダーやサーモカメラなど幅広い映像を活用しており、映像にて受発注者間のコミュニケーションを良くしたことが、工事における無駄や手戻りを少なくした点と、現場においては映像にて見られていることで、それなりに緊張感を持ったこと点が、工事完了に伴う工事得点において高得点を獲得できたとの理解もある。


2018年05月01日

【09】<事例3>河川改修工事(1)工事概要

(1)工事概要

工事名 平成26年度 庄内川大治築堤工事
路線等の名称 一級河川 庄内川 
工事場所 愛知県海部郡大治町地先
工期 平成26年 7月17日から平成27年 3月27日まで
現場状況 国土交通省中部地方整備局庄内川河川事務所所管の庄内川中流域に位置して堤防内の樋管構造物を撤去して堤体の復旧と護岸工を行う工事である、樋管構造物の撤去では、河川堤体の開削が伴うことから自然災害の防止、工程管理における工期短縮に努める必要がある。
堤体盛土の品質管理で旧堤体との接合部の施工品質が重要であり全工程での均一性を管理する事が求められる。
工事規模 ①堤体掘削 3100m3
②堤体盛土 3100m3
③樋管構造物撤去 一式
④法覆護岸工 2172m2
⑤アスファルト舗装工 1052m2
⑥コンクリート舗装工 186m2(スロープ部を含む)
⑦既設構造物撤去工 487m3
映像CIMの狙い
(検証する管理項目)
 施工管理(情報化施工)
 効率管理(サイクルタイム、施工プロセス)
 安全管理(教育訓練、不安全行動防止)
 品質管理(品質保証、出来形)
 リスク管理(不審者監視、歩行者安全監視、災害時対応)
 知財情報の集積(情報共有、技術教育・継承)



2018年05月01日

【10】<事例3>河川改修工事(2)現場利用

(2)現場利用

盛土盤と本体地盤との接合部の品質確保 ① 映像によるサイクルタイムの管理による異常値の確認
② 締固め不足防止による施工状況の監視
掘削・盛土状況の把握による工事事故の防止 ① 定点のネットワークカメラの映像による変化監視
② 映像分析による質感変化の確認 
コンクリートの加水や待機時間なの人的要因などの防止 ① ミキサー車1台ごとのプラント出発時刻や現場到着時刻、待機時間のモーショントレース(車両の動態監視)の検証。
充填不足や強度バラつきのないコンクリート締め固め方法 ① コンクリートの品質バラツキを防止する上で、締固め方法や型枠脱枠時間の映像管理。
② コンクリートワークに関する映像を活用した施工判断と情報化施工への改善点を抽出。
施工環境(湧水状態)の変化への対応 ① 映像による湧水処理などの確認
② 掘削法面の変状確認
③ 降雨時の水面変化(災害防止)
施工時荷重の変化など品質悪化を防止 ① 映像にて施工時荷重の変化の確認(背景差分法などを利用)
維持更新への施工情報の活用 ① 品質管理情報(打設日、温度など)を映像とのタグ付検証。
② 品質管理情報(盛土材、転圧状態等)を映像で検証。
環境負荷軽減への対応 ①映像と各種センサーによる異常値確認
施工中の災害発生時の品質確認 ① 映像による災害発生時に事前事後の状況比較
② 映像情報をWeb環境下で情報共有


2018年05月01日